離婚するにあたって、頭の痛い問題になるのが「家のローン」です。
離婚によって赤の他人になるふたりですが、この問題はずっと引き継がれていってしまうのです。
でも赤の他人になるふたりからこそ、きっちりと家のローンの問題は解決しておきましょう。
なぜなら、それが将来大きな問題になってトラブルなりかねないからです。
離婚で家のローンはどうなる?どうすればいい?キレイに別れるために
まずはマイホームの売却査定をして、今の家の価値を正確に把握しなければなりません。
おそらくあなたが予想している金額よりもかなり低いことも覚悟しておきましょう。
特に「新築で購入した」「都心ではないのどかな
地域」では少なくとも購入した金額では売却できないことがほとんどです。
「アンダーローン」と「オーバーローン」では全然変わってくる
ここで知っておいて欲しいのが「アンダーローン」と「オーバーローン」という言葉です。
「アンダーローン」とは売却可能価格(高い)>家のローン残高(少ない)という状態です。
つまり「今 家を売るとローンを返済しても手元にお金が残る」ということです。
一方「オーバーローン」とは家のローン残高(多い)>売却可能価格(安い)という状態です。
つまり「今の住宅ローン残高以上の価格で家が売れない」ということです。
家を買って5~10年程度なら家のローン残高はそんなに減ってはいない
マイホームを購入した方のほとんどが利用する住宅ローンの返済方式は「元利均等」という返済方法です。
これは毎月の返済額が一定となる返済です。
元金均等方式より元利均等方式のほうが借入可能額も大きくできますし、当初の返済額がめちゃくちゃ大きくなる「元金均等」はほとんどの方が利用しないです。
しかし、この毎月返済額が一定となる「元利均等方式」ですが当初の返済額のかなりの部分が「利息」なのです。
返済年数が進むにつれて「元金返済部分」が増えてくる方式なのです。
ですので、支払った返済額のうち多くが利息部分あのですから思ったほど住宅ローン残高は減っていないものなのです。
新築プレミアム|やっぱりみんな中古よりも新築がいい!
おそらくあなたが買ったマイホームは新築じゃないですか?
だってやっぱり「中古」より「新築」のほうが売れやすいですし、価格も高いのです。
※新築には価格にたっぷりと販売業者の利益が上乗せされています。
新築販売の分譲マンションのモデルルームに内覧に行って、まるでテレビドラマにでてくるようなお洒落なインテリアに妻のあなたもポォ~となって購入したのでは?
そのコーディネートはプロのインテリアコーディネーターが施したものですし、そんな状況は実際の生活ではあっという間に崩壊してしまいます。
誰が毎日テーブルの上に「お花を飾ったり」「ワインと置いていたり」するんですか?
お洒落なモデルルーム
ピッカピカの最新の設備や内装
まんまと不動産業者の戦略にハマって購入を決断されたのではないですか?
中古より新築のほうが住宅ローンが組みやすい
新築の家が売れやすいのは「住宅ローンが組みやすい」ということも大きな魅力です。
なぜなら中古だと
・仲介手数料
・リフォーム代
などが新築よりも余分に必要になります。
新築ならそのあたりは一切不要ですからね。
それに、新築物件の販売業者は対銀行に対して大きな影響力を持っています。
中古の仲介業者は大手でもない限り、相談件数がさほど多くありません。
それに引き換え新築分譲販売会社なら一気に百人レベルで住宅ローンの相談を持ち込むのですから銀行もそれなりの対応をするのです。
さらに悪徳?建売業者なら「諸費用+引越し費用etc」を住宅ローンにぶっ込んだ組み方もします。
これなら自己資金が一切ないお客さんでも家が買えることになるのです。
※多くの住宅ローン破産者がこの手口に引っかかっていますけど…
多くのマイホームが「オーバーローン」状態であるのが当たり前
結論的になにがいいたいのかというと
多くのマイホームは「オーバーローン」の状態うであることが多い
ということなんです。
これが離婚の時に大きな障害となるのです。
ですから、離婚を考えたのならまず
・今の住宅ローン残高を調べる(償還表など)
・今の家の売却可能価格を調べる
ことが最初の一歩なのです。
それによって「離婚で住宅ローンはどうなる?」「離婚で住宅ローンをどうする?」が変わってくるのです。
では「離婚で住宅ローンはどうなる?」をケース別に考えていきましょう。
離婚で家のローンはどうなる?夫が住む場合
家の名義は夫名義。
住宅ローンの借り入れも夫名義。
そのうえで、離婚後もその家に住むのは夫だけ。(または夫と子供)
この場合はあまり大きな問題にならないことでしょう。
ただ気を付けたいのは・・・・?
オーバーローンの場合は財産分与の対象にならない
住宅ローンの残高より売却可能価格が安い
オーバーローンの状態ならその家の勝ちはない物とされ離婚の財産分与の対象にはなりません。
アンダーローンの場合は財産分与の対象となる可能性がある
ただし、住宅ローン残高よりも高く売れる!
※仲介手数料など諸経費も考えなくてはいけないが…
つまり売却したらお金が手元に残る。
そんなアンダーローン」の状態ならば離婚の財産分与の対象となる可能性があります。
売却価格 3000万円
住宅ローン残高 2000万円
手元に残るお金 1000万円
こんな場合は
・売却して1000万円0元夫と元妻で500万円ずつ折半するか?
・元妻に財産分与として500万円支払うか?
ということになります。
購入時の頭金の捻出先が問題になることもある
ここで問題になるのが「頭金」をどう捻出したか?です。
元妻の結婚前から貯めた預金からも捻出した?
元妻の実家から援助を受けた?
などだと話がややこしくなります。
離婚で家のローンはどうなる?妻が住む場合
子供がいる夫婦の離婚では、住宅ローンの名義は夫のままで、夫が家を出て妻と子が住み続けるケースが多くあります。
これってかなり後でトラブルになることが多いので気を付けてください。
離婚で住宅ローンと養育費を相殺する?
「子供の養育費代わりにあなたが住宅ローンを払っていってね!」
離婚で夫婦の話し合いでそんな風に結論になるかもしれません。
でも、離婚で住宅ローンと養育費を相殺するのはやめちぇおいたほうがいいでしょう。
なぜなら
・養育費の相場はあなたが考えているほど高くはない
※多くは住宅ローン返済額よりも低い
・養育費を払い続ける元夫は極めて少数派
だからです。
そして未払いの養育費を元夫に請求するのはとても大変だからです。
元夫の住宅ローン滞納で突然退去のリスクは大きい
離婚した元夫からすれば、生活費の負担が二重になるのです。
ただでさえ苦しい自分の生活に加えて、元妻とい子供の暮らす家のローンの支払いはいつか破綻することも多いのです。
まして、離婚の原因は元夫の経済的理由も少なくありません。
あなたが三行半(みくだりはん)を叩きつけた元夫をそこまで信用できますか?
住宅ローンを折半する?
「離婚するんですが住宅ローンの折半はできますか?」
そんなご相談を受けるのですが、「折半」という意味がどうもよくわかりません。
これが夫婦共同のペアローン(後述)のことなのか?
それとも元妻が住む家のローンを元夫と元妻で返済していくことなのか?
みなさん、頭の中がこんがらがっていることが多いのです。
結論から言えば、「そんなややこしいことをしてはいけない」ということです。
借り入れが夫名義の場合、元妻が折半で一部を肩代わりしても将来自分の持ち分を銀行には主張できません。
※あくまでそれは元夫と元妻の話し合いで決めますが、それを証明するのイは簡単ではありません。
夫婦ペアローンの場合(後述)はたくさんのデメリットが後々起こります。
離婚で住宅ローンを折半するのはやめておいたほうがいいと思います。
突然退去のリスクは大きい
元夫が住宅ローンを滞納していても、離婚した元妻はもう赤の他人ですから分からないことが多いのです。
心配な方は、定期的に登記簿を確認して「差押」がついていないか確認することもできますがあまり現実的ではありませんよね。
最近では「住宅ローン滞納→差押がつく→競売開始→強制退去」のスピードがとても速いので、気がついたらもう手遅れということもあります。
競売手続きが開始されると、いきなり裁判所から担当官が訪問してきて内部を写真に撮られたりします。
既にその段階ではもう打てる対策はあまりありません。
もちろん競売でr択殺されたら、落札者に対抗することはできませんので強制退去となります。
妻のあなたが再婚したら?
今の時代、バツ1なんて全然珍しくありません。
ですので、バツ1で再婚することは当たり前のことなんです。
では元夫からすればどうでしょうか?
たとえ自分の子供がいるからと頑張て返済し続けてきた元妻と子供が住む家のローン。
そこに元妻の再婚相手も暮らしていることがわかったら・・・?
離婚で家のローンはどうなる?共働き夫婦のペアローン・連帯債務の場合
最近では共働き夫婦も多いので、マイホーム購入時に夫と妻が共同で借りることが多いです。
共働き夫婦の夫と妻の収入を合算して組む住宅ローンは借入金額もグッと殖やすことができますからね。
ところが、これが離婚お時の大きな障害となるのです。
離婚してもペアローンの共有名義を変更していない場合はデメリットしかない
離婚する時に夫婦共同で組んだペアローンを解消していないと後々大きなトラブルになりかねません。
離婚でペアローンを解消していないとこんなデメリットがあります。
ずっと連帯債務者である
あなたが負担している住宅ローンの部分に問題が無くても、相手方がなんらかの理由で滞納したらどうなると思いますか?
ペアローンの場合は連帯債務者になっています。
片方が滞納した住宅ローンの返済義務はもう一方の人が払わなくてはならないのです。
銀行に「もう離婚して赤の他人ですから!」なんてのは通用しません。
新たなj住宅ローンが組めなくなる
原則、住宅ローンはひとり1件になります。
ですからペアローンが残っているうちは、新たな住宅ローンは組めません。
離婚後に新たに家を買おうとして住宅ローンを申し込んでも、銀行は個人信用調査ですぐにわかります。
出て行った元夫
出て行った元妻
どちらも新たに住宅ローンを利用しての家は買えないのです。
再婚した元夫が現妻から
「どうして私たちは家を買えないの!」(怒)
と詰め寄られるはずです。
そうなると元夫は元妻に
「この家を売りたいからすぐに出て行ってくれ!」
と嘆願するはずです。
ペアローンが完済し終わった時にあなたは何歳?
ペアローンが完済した時にあなたは何歳ですか?
おそらく、かなりの高齢になっています。
ペアローンは元夫婦の共有名義。
そのままでは遺産相続でも争いになりかねません。
また、そんな高齢になっての新しい新居を探しての引っ越しは大変です。
離婚で家のローンはどうすればいい?まずは家の売却査定から
このように「離婚で家のローンはどうなる?」は今の家がいくらで売れるのか?で大きく変わってきます。
離婚をする夫婦で持ち家があるのなら、まずは今お家の売却査定をしてみることをおすすめします。
子供のために今の家に住み続けるのはおすすめしない
離婚する夫婦で持ち家がある場合、「子供のために」と家のローンの問題から目を背けがちです。
でも、後々のことを考えたらやっぱり今の癒えには余り種着しない方が得策なことが多いです。
今すぐではなくても
子供が小学校にあがったら?
子供の受験が終わったら?
そんなタイミングで売却して、きれいに縁は断つことをおすすめします。
離婚にはそれぞれに言い分もあり、どちらかが「正しい」「悪い」とはいえません。
だからこそ、そんな元夫と元妻が家のローンということで離婚後もなにかしらの関係を持たなくてはいけないことはストレスが大きいのです。
離婚後の子供の養育費を住宅ローンと相殺するのはよくない
離婚で住宅ローンと養育費を相殺する場合、多くのデメリットがあるので気wくぉつけてください。
は、様々な角度から考える必要があります。
住宅ローンの契約違反のリスク
住宅ローンの契約では、通常、借主がその住宅に住むことが前提となっています。
一方、住宅ローンの支払いと子供の養育費を相殺により、住宅に住むのは元配偶者や子どもになるケースは銀行にバレると問題が起こります。
この場合、金融機関から契約違反とみなされ、一括返済を求められる可能性があります。
証拠の不十分によるトラブル
住宅ローンの支払いと子供の養育費を相殺することの合意を口約束や曖昧な形で済ませてしまがちです。
その場合、後にトラブルになった際に、どちらが正しいのか証明が難しくなります。
税金面での影響
住宅ローン控除などの税制上の優遇措置を受ける際に、不利になる可能性があります。
養育費支払い期間酒量後の住まい
養育費の支払い義務は、子供が成人するまでです。
子供が成人した時に妻のあなたは何歳になるか想像してみてください。
その時にあなたは新しい住居時引越しできますか?
今かなりグレードを落とした住まいしか借りれないのが現実です。
養育費と住宅ローンを相殺を行う際の注意点
離婚後の子供の養育費と住宅ローンを相殺するっ倍は以下のことに注意してください。
- 公正証書の作成
相殺の内容を明確にし、将来のトラブルを避けるために、公正証書を作成することをおすすめします。 - 専門家への相談
弁護士や司法書士などの専門家に相談し、それぞれのケースに合った解決策を見つけることが重要です。 - 子どもの将来を考慮
相殺によって子どもの生活が安定しない状況にならないよう、十分に検討する必要があります。
住宅ローンと養育費の相殺は、一見するとお互いにメリットがあるように思えますが、様々なリスクが伴います。
安易に相殺を決めるのではなく、専門家のアドバイスを受けながら、慎重に判断することが大切です。
確かに子供のことを考えたら離婚するけれど「引っ越し」や「転校」は可哀想ですよね。 でも離婚後も元夫の名義の住宅ローンが残る家に住み続けるのはちょっと危険なことがいっぱいあるんです。 しっかりそのリスクも理解してから離婚の …