◎
「離婚したいけどお金がない…」
そんな貯金なし子連れ離婚に躊躇(ちゅうちょ)する妻はあなただけではありません。
「もう我慢できない…だけど貯金もないから離婚できない…」
そんな堂々巡りの悩みを続けているあなたに知っておいて欲しいことがあります。
貯金なしの子連れ離婚で利用できる支援制度
貯金なしの子連れ離婚のシングルマザーが利用できる支援制度は、大きく分けて以下の3つに分けられます。
- 経済的支援
- 子育て支援
- 生活支援
これらをうまく活用すれば、貯金なしの子連れ離婚でもうまくいくかもしれません。
①経済的支援
貯金無しの子連れ離婚で利用できる経済的支援は、ひとり親家庭の生活を安定させるための支援です。
主な制度としては、以下のようなものがあります。
・住宅手当
・ひとり親家庭等医療費助成制度
児童扶養手当
児童扶養手当は、ひとり親家庭の保護者が、18歳以下の子どもを扶養している場合に支給される手当です。
支給額は、子どもの年齢や保護者の収入によって異なります。
児童手当は0歳から15歳までの子供が対象で、全ての家庭が対象です1。支給対象と金額は以下の通りです。
0歳〜3歳未満 | 一律15,000円 |
---|---|
3歳〜小学校卒業(12歳) | 第一子・第二子 10,000円、第三子以降 15,000円 |
中学生 | 一律10,000円 |
住宅手当
住宅手当は、ひとり親家庭で20歳未満の子どもを養育し、家族で居住するための一般住宅を賃借している人に支給される手当です。
支給額は、世帯の収入や住宅の賃料などによって異なります。
ひとり親家庭の住宅手当は、自治体によりますが、一般的には「家賃の3分の1」や「上限5,000円」などとなっています。
具体的な金額は、お住まいの自治体によりますので、詳細は住居のある自治体の福祉相談所に確認してください。
補助金額のおおまかな目安は、1,000〜20,000円程度です。
支給対象者
- ひとり親家庭で、20歳未満の子どもを養育している
- 民間アパートに居住し、申請先の住所地に住民票がある
- 申請先の住所地に6ヶ月以上住んでいる
- 扶養義務者の前年度の所得が、児童扶養手当の所得制限限度額に満たない
- 生活保護を受けていない
支給額
支給額は、世帯の収入や住宅の賃料などによって異なります。
補助金額のおおまかな目安は、1,000〜20,000円程度です。
- 支給額の算定方法
支給額 = 賃料 – 家賃負担上限額 × 世帯の所得 - 賃料
賃料は、申請者が実際に支払っている賃料を証明する書類(賃貸借契約書の写しなど)で確認します。 - 家賃負担上限額
家賃負担上限額は、世帯の所得によって異なります。
受給者もしくはその配偶者または扶養義務者の所得が一定金額以上ある場合は、手当が支給されません。その所得額については、以下の表を参考にしてください。
【母子家庭の住宅手当の所得制限】
世帯人数 | 所得制限限度額(収入ベース) |
---|---|
2人 | 160万円 |
3人 | 7240万円 |
4人 | 320万円 |
【支給時期】
ひとり親世帯の住宅手当の支給時期は、毎年1月、3月、5月、7月、9月、11月の計6回です。
【申請方法】
たひとり親世帯の住宅手当の申請方法は、住民票のある市区町村の福祉事務所や児童相談所などに行います。申請に必要な書類は、各自治体によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
ひとり親世帯の住宅手当は、家賃の負担を軽減することで、ひとり親家庭の経済的な安定を図る制度です。ご自身の状況に合致する場合は、ぜひ申請をご検討ください。
ひとり親家庭等医療費助成制度
ひとり親家庭等医療費助成制度は、ひとり親家庭の保護者や子どもが医療を受ける際の自己負担分を、居住する市区町村が助成する制度です。
助成内容は、市区町村によって異なります。
支給対象者
ひとり親家庭で、18歳に達した日の属する年の3月31日までの間にある子どもを養育している
申請者の前年度の所得が、児童扶養手当の所得制限限度額に満たない
助成内容
助成内容は、市区町村によって異なります。
一般的には、以下のとおりです。
- 住民税非課税世帯
医療費の自己負担分を全額助成 - 住民税非課税相当世帯
医療費の自己負担分を一部助成
助成対象となる医療費
助成対象となる医療費は、保険診療の自己負担分です。
入院時食事療養費や入院時生活療養費は、助成対象外となる場合があります。
申請方法
申請は、住民票のある市区町村の福祉事務所や児童相談所などに行います。
申請に必要な書類は、各自治体によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
ひとり親家庭等医療費助成制度は、医療費の負担を軽減することで、ひとり親家庭の経済的な安定を図る制度です。ご自身の状況に合致する場合は、ぜひ申請をご検討ください。
なお、国や都道府県によっては、ひとり親家庭等医療費助成制度とは別に、子どもの医療費助成制度を設けている場合があります。ご自身の住所地の自治体のホームページなどで、確認してみてください。
②子育て支援
子育て支援は、ひとり親家庭の子育てを支援するための制度です。主な制度としては、以下のようなものがあります。
児童手当
児童手当は、子どもがいる家庭を対象とした支援策です。ひとり親家庭も対象となります。
幼児教育・保育の無償化
幼児教育・保育の無償化は、0歳から就学前までの子どもの教育・保育料を無償化する制度です。ひとり親家庭は、非課税世帯と同様に対象となります。
子どもの医療費助成制度
子どもの医療費助成制度は、子どもが医療を受ける際の自己負担分を、国や都道府県が助成する制度です。ひとり親家庭も対象となります。
子どもの預かり支援
子どもの預かり支援は、子どもを預かってくれる施設や事業者を利用する際に、費用の一部を助成する制度です。ひとり親家庭は、割引や利用料の免除などの対象となる場合があります。
③生活支援
貯金なしの子連れ離婚で利用できる生活支援は、ひとり親家庭の生活をより便利で快適なものにするための支援です。
主な制度としては、以下のようなものがあります。
公営住宅への入居優先
公営住宅への入居優先は、ひとり親家庭を公営住宅への入居の際に優先的に選考する制度です。
職業訓練・就職支援
職業訓練・就職支援は、ひとり親家庭の保護者を対象とした職業訓練や就職支援の制度です。
生活相談
生活相談は、ひとり親家庭の保護者が、生活や子育てに関する悩みや相談をすることができる制度です。
ひとり親家庭は、様々な支援制度を活用することで、経済的に安定した生活を送ることができます。また、子育てや生活に関する支援も受けることができます。ご自身の状況に合った支援制度をぜひ活用してください。
ご自身の居住地や状況に合わせて、様々な制度を調べてみてください。
40代50代の離婚で貯金なしの場合は慎重に決断
40代50代の離婚で貯金なしの場合、経済的に不安定な状況に陥るリスクも少なくありません。
ですから、0代の離婚で貯金なしの場合は慎重に決断してください。
40代50代の離婚で貯金なしの場合は特に以下の点に気を付けることが大切です。
- 収入を確保する
離婚後は、これまでの生活費に加えて、子どもの養育費も必要になります。そのため、正社員やパートなど、安定した収入を得る手段を確保することが重要です。 - 生活費を削減する
収入が減った分、生活費を削減する必要があります。家賃や光熱費などの固定費を見直したり、外食を減らしたりなど、無理のない範囲で生活費を抑えましょう。 - 支援制度を利用する
国や地方自治体では、ひとり親家庭を支援する様々な制度を設けています。児童扶養手当や住宅手当などの経済的支援、子どもの医療費助成などの子育て支援、職業訓練や就職支援などの生活支援など、ご自身の状況に合った支援制度を活用しましょう。
40代50代の離婚で貯金なしの場合の準備のやり方
40代50代の離婚で貯金なしの場合の準備のやり方は以下のことを参考にしてください。
- 離婚の準備期間を長くとる
離婚の準備期間を長くとることで、収入や生活費の見通しを立てることができます。また、支援制度の利用手続きなども、余裕を持って行うことができます。 - 親や親戚の協力を得る
親や親戚の協力を得ることで、経済的な負担を軽減することができます。子どもの預かりや家事の手伝いなど、具体的な協力内容を相談しておきましょう。 - 精神的なケアを心がける
離婚は、精神的に大きな負担となるものです。心身の健康を保つために、友人やカウンセラーなどのサポートを受けることも大切です。
経済的な不安や精神的な負担など、様々な課題に直面することになるでしょう。
しかし、しっかりと準備をして、支援制度を活用することで、新しい生活をスタートすることができます。
離婚後お金がないと住むところにたちまち困るから気を付けて
離婚を考えているあなたに、まず考えて欲しいのが離婚後の住まいのことです。
離婚後にお金がない場合、住むところに困る可能性が高くなります。
- 新居の初期費用が捻出できない
離婚後に新しい住居を借りる際、敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用が必要になります。これらの費用を用意できないと、住居を確保するのが困難になります。 - 家賃の支払いが困難
安定した収入がない場合、毎月の家賃支払いが大きな負担となります。家賃滞納のリスクが高まり、住居を維持することが難しくなる可能性があります。 - 保証人の確保が難しい
多くの賃貸物件では保証人が必要ですが、離婚後は保証人を立てることが難しくなる場合があります。これにより、物件を借りること自体が困難になることがあります。 - 生活必需品の購入が困難
新居に引っ越す際、家具や家電などの生活必需品を揃える必要がありますが、資金不足によりこれらを購入できない可能性があります。 - 子どもがいる場合の追加負担
子どもがいる場合、より広い住居や学校区への配慮が必要となり、住居選びの選択肢が限られたり、費用が高くなったりする可能性があります。 - 生活保護の受給条件
極端に生活が困窮した場合、生活保護の受給を検討することになりますが、預貯金額や資産状況によっては受給できない場合もあります。
生活保護受給の場合、最高家賃が決まっているので気を付けてください。
これらの課題に対処するためには、離婚前から財産分与や慰謝料の請求を適切に行い、できる限り資金を確保することが重要です。
また、NPO法人や支援団体に相談し、低廉な住居や保証人不要の物件を紹介してもらうなどの方法も検討する価値があります[1][4]。